プロジェクト内部から見たサコイン炎上 – 私の考え

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プロジェクト内部から見たサコイン炎上 - 私の考え
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仮想通貨界隈を揺るがした「サコイン炎上」。1億円投資から相対取引の問題、さらにはWeb3の本質的価値観との乖離まで。プロジェクト初期から関わる私が見た内部視点と今後の展望を率直に語ります。

はみだしブログのおがわ(@hamidasiblog)です。今回はサコイン炎上についての個人的な意見を話していきます。

私はサコインのプロジェクトを初期の頃から知っており、内部事情をよく理解している立場から今回の炎上の捉え方を共有したいと思います。

記事の元となったYouTube(Podcast)
目次

現状の認識

この大炎上している案件の今の状態に対しては、良いとは全然思っていません。特に今回のおさるさんの1億円の投資とウェブウォレットの公開で確かに炎上しました。

この炎上を狙ってやっているのかは私も分かりませんが、そもそもサコインのプロジェクトは、スローステップで徐々に成長させていくという方針があったはずです。認知度を広げるフェーズに関しても、ゆっくりやっていこうというのが初期の方針としてあったように思います。

そういうゆっくりじっくり育てようという方針に対して、まずトランプコインの余波で知名度が上がり1回目の炎上が起き(2025年1月20日頃)、そこで仮想通貨に詳しい層から疑問の声が出ていました。そこからリアクションをあまり取らずにいる状況で、さらに3月1日のXでの発表による1億円の投資によってさらに炎上することになりました。

1回目の炎上でもある程度仮想通貨に詳しい層には知られていましたが、今回の3月1日頃の炎上はかなりの大炎上で、仮想通貨に関わっている層にほぼ99%、サコインという名前が知れ渡りました。

この炎上を狙って認知度を上げるというのはかなりの悪手だと思います。認知度を広げることに関しては結果的に達成されていますが。


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法的議論について

違法かどうかという法律的議論がありますが、X上での単文の切り取りによるレスバが蔓延している状況は、あまり良いものではないと思います。

法律的な解釈、違法か違法じゃないかという点については、現在の金融庁の法律自体が、そもそもCEX(中央集権型取引所)を規制することをベースに考えられた法律です。今回起こっているのはDEX(分散型取引所)で行われているトークンの話であり、ここに乖離があります。

違法論者によっては違法だと言ったり、グレーだと言ったりしていますが、これは結局のところ金融庁の判断が下るまで決着がつかないでしょう。

多分これによってDEXに対する規制が必要であれば、新たな法律が作られるフェーズになると思います。現時点ではいずれにしてもグレーであり、X上でいくら議論しても白黒はっきりさせることはできません。

3月1日の批判の論点の一つに「相対取引」が白か黒かという話がありますが、私個人の判断としては白ではないかと思います。X上でも相対取引が白だという意見もごく一部にはありますが、批判が殺到している状況では、多数決的に「黒」という論調になっています。


リスクについて

現在の状況では、批判が集中し、最悪の場合、逮捕リスクもあるという状況です。私個人としてはサコインを持っていますが、それを持ち続けるかの判断は自己責任でできます。

しかし他の人に推奨するには難しい状況になっていることは間違いありません。


Web2とWeb3の価値観の衝突

おそらく迫さんは「トラストフル」のweb2の考え方が強いのかもしれない。

ただしweb3は「トラストレス」な仕組みの上で、トラストレスな運営が求められる。

それはどこかにトラストした瞬間にラグプルなどができて、web3において運営をトラストするインセンティブが少ないから。

それもあってweb3を少し知ってて、このプロジェクトをしている人からしたら抵抗感がある。

でも迫さんを知っていて、迫さんを応援したいという人には、迫さんさえ善人であれば、このプロジェクトはうまく行くんだから良くない? という構図になっている。

という感じだと思う

X上での意見の中で特に考えさせられたのは、「トラストフル」と「トラストレス」の考え方の対比です。これはWeb2とWeb3の根本的な考え方の違いです。

サコイン(迫君のプロジェクト)は現在、Web2的な「トラストフル」(信頼ベース)の考え方が強いと指摘されています。一方、Web3は本質的に「トラストレス」(信用を必要としない仕組み)が理想とされています。

Web3がトラストレスを重視する理由は、運営者を信用した瞬間にラグプル(資金持ち逃げ詐欺)などのリスクが生じるからです。Web3を理解する人はトラストフルな運営方針に抵抗感を持ちます。

現在のサコインの状態は「迫君が善人であれば問題ない」という信頼ベースの考え方で支持されているという構図になっています。

Web3の基本理念(個人への信頼に依存しないシステム設計)と、個人の評判や人間関係に基づく従来型の信頼構造との間に齟齬が生じているのです。

特にサコインの出資比率、特に運営者側が持つ比率が根本的な問題点となっています。


解決策の可能性

Xでの情報の中に「グレーではなく完全に白にする方法」というものがありました。SAKAI(@sakai_web)さんという方が提案していたのですが、

グレーではなく完全に白にする方法があります

例えばBrainのユーザーのみに会員証NFTをエアドロして、そのNFTを所有しないとサコインの取引ができないコントラクト仕様を埋め込みます

その場合、サコインは「誰からもアクセスできる」という枠から外れて、資金決済法では「暗号資産」と該当しなくなります

DEXでの売買が不可能になりますが、Brain等の教育事業を今後もメインの方向性としていくのであれば、「Brain経済圏」内のポイントとして扱う分には十分機能します

実はイケハヤさんが紹介したフィナンシェもこの仕組みで動いており、暗号資産ではないもののバックエンドではブロックチェーンで動いてるので、改竄不可と透明性が担保されています

これを僕は「プライベートチェーン事業者」と呼んでいますが、フィナンシェを含め日本国内に数社あります

ぜひ検討してみてください

これはプライベートトークンモデルと呼ばれる手法で、他の教育系プラットフォームでも採用されている例があります。

この方法は法律上の問題点を回避し、批判を減らす有効な手段になり得ると思いました。


コミュニティの価値

サコインをはじめとするトークンによるコミュニティやトークンエコノミーは、部分的にはすでに機能しています。サコインと関連した朝活のようなサービスがあり、利用者同士の横のつながりが生まれています。

インフルエンサーが発行したトークンとそれを支持するファンがトークンを共通言語として横でつながることが実際に起こりつつあり、この活動は非常に楽しい側面があります。トークンを通じたコミュニティ形成は、Web3時代の新しい関係性構築手法として注目されています。


今後の展望

サコインの価値を上げる施策はいろいろあると思いますが、現時点では守りを固める時期ではないでしょうか。批判が殺到している部分に対して透明性を高める取り組みを行い、改善できるところは改善し、問題がある部分は修正する。プロジェクトとして一度立ち止まって考え直す時が来たのではないかと思います。

私自身は初期から関わっている一人として、このプロジェクトの行方を当事者として見続けていきたいと思います。

今回はサコイン炎上2回目に対する個人的な意見を率直に話させていただきました。

Web3の世界は常に変化しています。今回のサコイン騒動は、単なる一つのプロジェクトの問題ではなく、トークンエコノミー全体が直面している課題を映し出す鏡とも言えるでしょう。批判は時に厳しいものですが、それは成長のための糧になります。

サコインプロジェクトがこの危機をどう乗り越え、Web3の理念とバランスを取りながら進化していくのか。その行方を、私たちは注視し続ける必要があります。皆さんも自分自身で情報を集め、多角的な視点を持って、このムーブメントに関わっていただければと思います。

この記事はあくまで個人的見解であり、投資アドバイスではありません。

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